PETボトルを中国から国内ルートへ変更。全自動ペットボトル選別機、圧縮梱包機を納入し、ラインを再編!
株式会社日本協力 様
- 業種
- リサイクル・産廃処理
- 主な対象物
- ビン、缶、PETボトル
- 目的
- 選別の効率化。PETの国内ルート切替
- 導入設備
- 全自動ペットボトル選別機、自動圧縮梱包機
東京都を中心に産業廃棄物の収集運搬、リサイクルを行われている株式会社日本協力様に全自動ペットボトル選別機、自動圧縮梱包機を納入いたしました。
中国の輸入規制に対応するため、国内ルートへ切り替え
日本協力様では、収集したPETボトルを選別した後に、粉砕・洗浄を行ってPETフレークの状態で中国へ輸出しておりました。しかし、2017年に中国の輸入規制の方針が発表され、徐々に輸入規制が強まっていく現状から安定したルートへの変更をお考えでした。
キャップ、ラベルまで分別して高品質化したPETフレークを生産するという選択肢は、コストに加えて、人員の確保も必要になるため、日本協力様では、現実的ではないと判断しました。
国内のリサイクルルートでは、買い手側が細選別・粉砕・洗浄を行って再資源化する方法が一般的です。そのため、販売時はPETフレークの状態ではなく、圧縮梱包品の状態が求められます。
国内ルートへ切り替える方針が決まり、既存の設備を活かしつつ、新しい圧縮梱包機の導入と最も人手がかかる選別作業の効率化というご要望をいただきました。
センサーとエアーでPETボトルを選別
収集した荷物には、PETボトルの他にビンや缶が混在していました。磁選機、アルミセパレーターなどで選別作業を効率化していましたが、取り切れない分は人手による手選別が必要です。手選別部分にフォーカスして、機械の選定とご提案を行うことにしました。
ご提案したのがセンサーで缶・ビンとペットボトルを選別する「全自動ペットボトル選別機」です。上部の投入口から荷物が入ってくると、物体検知センサー、透過検知センサーを通ります。物体が透明ならエアーを噴射して選別します。重たいビンはエアーを受けても吹き飛ばないので、缶と一緒に落ちてきます。
全自動ペットボトル選別機(動画・約50秒)
強い力が加わる稼働部、消耗品が少ないため、トラブルが少なく、ランニングコストを抑えられる点もメリットです。約2人分の作業を代替できる計算になり、費用対効果にご納得いただき、導入が決まりました。
ライン全体としては、既設の破袋機で回収袋を破き、手選別で袋とビンを中心に除去。その後、新たに導入した全自動ペットボトル選別機でPETボトルとその他(缶類)を粗選別し、最後に改めて手選別を行います。PETボトルは自動圧縮梱包、その他は磁選機とアルミセパレータ―が付いたユニット型の缶選別プレス機に流れます。
粉砕・洗浄から圧縮梱包に処理を変えたことで、2つのメリットがあります。
1つは、ランニングコストを下げる事です。粉砕機ですと刃物やスクリーンの消耗品の交換が定期的に発生します。加えて常に高速回転をしますので電気代もかかります。
圧縮梱包だと、消耗品は結束用のPPバンドぐらいで電気代も少なく、ランニングコストを大幅に下げられます。
もう1つのメリットは、粉砕・洗浄していると排水の異物除去など排水処理のオペレーションが付いて回りますが、これらが現場からなくなる事です。省力化にもつながり生産性向上・雇用の定着率のアップが見込めます。
中国の輸入規制強化、プラスチックの使用削減運動など環境の変化により、廃棄物処理・リサイクル業界のお客様の課題も変わってきております。今後も、お客様に寄り添い、より良い製品・サービスのご提案を行って参りたいと思います。
株式会社日本協力
東京都を中心に、一般廃棄物、産業廃棄物の収集運搬、中間処理、リサイクル事業を展開されています。ISO14001、産廃エキスパートを取得、運輸安全マネジメントシステムを開始し、リサイクル型都市創りと快適環境の実現に向けて事業活動を行っています。