排出元の要望に応えRPF製造を開始。収集から最終処理までマニフェストを自社で完結。
産廃の収集運搬と中間処理を行われているお客様に小型RPF製造機を納入しました。
顧客の要望を叶えるため、自社完結のプラスチック処理を
お客様は運送業を主業としており、はじめに収集運搬、次に中間処理の許可を取得して産廃処理事業を拡大されています。
木パレット、プラスチックなど工場の産廃物を中心に処理しています。木パレットは破砕して、木材チップにして製紙会社に燃料として出荷。プラスチックはリサイクル原料として出荷していました。
市況の変化により、プラスチックの出荷先の確保が難しくなっていました。また、排出元の企業からもマニフェストを1社で完結して欲しいという要望をいただいていました。市況状況に左右されず、プラスチックを最後まで処理するためにRPFの自社製造を本格的に検討することになりました。
既設の破砕機を活用し、小型RPF製造機を納入しました
許可の関係や収集する荷物の量からRPFの製造は、1日5トン未満。既設の破砕機を活用できる設備というご要望をいただきました。そこで、500kg/h、4t/1日(8時間)の小型RPF製造機をご提案しました。ユニット型で省スペース。小型機のなかでもコストパフォーマンスに優れた設備で納入経験も多くあったので自信を持ってご提案しました。
既設の破砕機をそのまま使用するため、行政への許認可も短期間で済み、ご相談から半年ほどで設備を納入することができました。
10tトラック2台で搬入しました。
破砕した木くずとプラスチックを定量供給機に投入し、RPF製造機で成形します。冷却コンベアを通って製造したRPFをフレコンバッグで集め、製紙会社へ燃料として出荷しています。
製造したRPF(左)と原料。プラスチックと木くずの配分を変え、カロリーを調べながら進めました。
排出元企業の廃棄物適正処理への関心の高まりを感じました
お客様と打ち合わせをするなかで、2015年末の廃棄カツ問題などがあり、排出元企業のCSR(企業の社会的責任)への関心が高まっているとお聞きしました。マニフェストを1社で完結して欲しい、という排出元企業の要望も直接取引していない会社へ自社の廃棄物を任せることへの不安感があったそうです。今回の設備の導入で、プラスチックの処理を自社で完結できるようになり、マニフェストが複数社にまたがらなくなります。排出元企業へ営業する際に強みのひとつになるとおっしゃっていました。
今後も経済性と環境配慮、排出元企業の要望を両立させて設備のご提案ができるように努力を続けて参りたいと思います。
原料となるプラスチックです。
原料となる木パレットです。
破砕した木くずとプラスチックです。
成形したRPFです。
定量供給機にプラスチックと木くずを投入します。
RPF製造機で原料に圧力をかけて成形します。
集塵機です。
脱臭機です。