最先端テクノロジーで運営される循環型農業施設へ食品残渣 粉砕・脱水機を納入しました
株式会社サラ(SARA)様
- 業種
- 野菜生産及び発電事業
- 主な対象物
- 廃棄野菜、ピートモス
- 目的
- 廃棄処理コストの削減
- 導入設備
- 食品残渣 粉砕・脱水機
岡山県でトマト、パプリカ、レタスを生産する株式会社サラ様に食品残渣 粉砕・脱水機を納入いたしました。
サラ様は、半閉鎖型グリーンハウスで先進的な野菜の生産に取り組まれています。農作物はココヤシ殼を利用した培地や苔類を原料としたピートモス等に植えられ、水や栄養をシステムで管理し、効率的に育成を行っています。収穫時には、自動走行台車がハウスを走り、選別や梱包にも最先端のテクノロジーが採用されています。また、バイオマス発電所が併設され、ハウス内の電源、暖房、炭酸ガスの供給を担い、循環型の施設運営を実現しています。
レタスを収穫する際に、培地として使用したピートモスの廃棄が一部発生します。また、トマトやパプリカを収穫した後の茎や葉、一部商品として流通できない農作物の廃棄が発生します。これらの収穫にともなう植物残渣は、費用を支払って処分されていました。
重量で処理費が計算されるため、水分を多く含む植物残渣は脱水することで費用を削減でき、その後のリサイクルを効率的に行うことができます。サラ様では、処理費用を削減する方法を検討されていました。
最新技術を導入したグリーンハウスで栽培されるパプリカ(写真は、サラ様ウェブサイトより)
自動走行の収穫台車(写真は、サラ様ウェブサイトより)
これまで事例のなかった「ピートモス」の粉砕
ウェブサイトからフジテックスにお問い合わせをいただき、処理対象物にピートモスがあるとお聞きしました。野菜の廃棄品、茎などについては、これまで数多くの事例があるので問題ありませんが、ピートモスはフジテックス、メーカーともに経験がありませんでした。
ピートモスがあまり硬いものだとうまく粉砕できないことも考えられます。事前にサンプルを用意していただき、粉砕・脱水のテストを行わせていただきました。
約50kgの使用済みピートモスをテストした結果、思っていた以上にうまく粉砕ができました。テスト結果、導入後のシミュレーションをお伝えして導入が決まりました。
水分を絞ることで処理費用を削減できます
循環型社会の推進に貢献して参ります
サラ様では、粉砕・脱水した後の残渣物は、近隣の農家で堆肥として活用するということでした。
日本の農業は高齢化による後継者不足が大きな課題だと聞いています。自然を相手にしているため、定期的な休日がとりにくかったり、災害や気象条件に収穫量が左右されるため、収入が不安定になる点などから敬遠されるそうです。サラ様では、そういった課題を解決する新しい方法で農業に取り組まれています。
これからもフジテックスでは、リサイクル業界はもちろん、様々な業界での新しい取り組み、循環型社会の推進に貢献してまいりたいと思います。
株式会社サラ
岡山県笠岡湾の広大な干拓地に半閉鎖型グリーンハウスを構え、パプリカ、トマト、レタスを生産する農業施設を運営。併設されたバイオマス発電所では、施設のエネルギーを供給するとともに、中国電力に販売する発電事業も手掛ける。国内最先端・最大規模のスマート農業を事業化している。