デジタルプリント壁紙に隠れた 莫大な利益を生むビジネスチャンス
ここ1~2年ほど前から様々な所でオシャレな壁紙や店舗の印象付けを目的としているような「壁紙のようなPOP」を目にするようになりました。それは壁だけでなくガラスにも…POPについてはこれまでよく見てきたポスターを貼るだけとは何か違う、壁そのものがまさにPOPになるため、店舗の雰囲気ががらりと変える事ができます。
今回ご紹介する「デジタルプリント壁紙」によって、今まさに業界として画期的な大変革が起きています。
今まではコストも高く大量ロッドでないとオーダーメイド出来なかった壁の装飾もたったの1mから安価にできる時代になりました。ですが、まだニーズとしては氷山の一角で、莫大なビジネスチャンスがデジタルプリント壁紙にはあります。
そのビジネスチャンスについてを「デジタルプリント壁紙の特性~市場性」を踏まえながら紹介します。
目次
- 「高需要・低供給」の構図
- 7億㎡という市場規模
- 市場 ~コンシューマー~
- 市場 ~法人~
- 参入の注意点、ライバルとは
- 壁紙以外の使い方、マーケット
- お客様に相談をしてみてください
- デジタルプリントのセミナーについて
- まとめ
目次
「高需要・低供給」の構図
まず「デジタルプリント壁紙」という言葉はご存知でしょうか。
印刷の関係者であれば「デジタルプリント」という言葉でピンとくる方もいらっしゃるはずです。
デジタルプリント壁紙とは、オリジナルのデザインデータや写真を大判プリンターで印刷した壁紙の事を指します。
「壁紙」と聞くと「不動産や建築関係」とまずは思われるかもしれませんが、前記したように不動産以外での企業のセールスプロモーションやブランディング構築の役割として現在利用需要が急加速して増えています。
街中で目にするようになったオシャレな壁紙や企業の広告も今デジタルプリント壁紙という媒体を使う傾向が強くあります。
これまで「壁」という部分には、装飾で言えばデコラティブペイントという特殊な塗装方法や専用の資材を貼り付ける(タイルや木の板)といった高コスト長納期な業界でしたが、デジタルプリント壁紙という新しいサービスの誕生により、オーダーメイドの壁紙をたったの1mから低コスト・短納期で作成できるようになりました。
それに伴い様々な企業・店舗からの需要が伸びている中、供給側が非常に少ないという問題を抱えてしまっています。
国内のシェアでは、今だ1%にも到達できていないかなり低い数値となります。
7億㎡という市場規模
壁紙の市場規模は、日本の市場だけで約7億㎡と言われていますが、先に参入した企業は1%にも届かない規模とされています。
ですが、壁紙というジャンルでは、新しく建てる建物はもちろんリフォーム・リノベーションという需要が急激に増えていることもありまだまだ市場規模は拡大していくと言われ、IJP(インクジェットプリンター)を取り扱う業界としても今最も壁紙市場を注目をしており、テキスタイル(布メディア)やカーラッピング(車)に興味度がまさっています。
(右図参照)
壁紙市場 ~コンシューマー~
コンシューマーに対してのマーケットは、やはり一般宅に対する壁紙の販売、施工になります。日本国内には平成25年10月の段階で6,000万戸を優に超える数が報告されています。<参照:総務省統計局>
そのうち、45%程が一戸建てとなります。
一戸建ての場合、最も建てられている4LDK構造であれば、延べ床面積120㎡の総壁紙貼り換え費用は材料費込みで50~60万円、仮に子供部屋だけをした場合、だいたいが8㎡の広さの場合おおよそ3~4万の費用となります。
ですがこれは最も使われる安価な壁紙の場合での費用となり、デジタルプリント壁紙はただ壁紙を仕入れて貼るだけとは違いお客様の要望に答えたオーダーメイド壁紙を小ロッドで出力できるためより高い利益性の元サービスが展開できます。また、最近では素人でも簡単に貼り施工の出来る糊付き壁紙メディアも出てきており、ECサイトや、店舗販売による物販市場も伸びています。
その他では、アパートやマンションの新築・リフォーム・リノベーションという形での展開ができますので、より利益回収型のマーケティングをすることができます。
実際、不動産屋の中ではリノベーションのアピールに「オシャレな壁紙」が項目としてあり、新築物件の提案時では、壁紙を選べるサービスを開始したところ物件成約数もかなり伸び、入居待ち数が100人を超える不動産もあるそうです。
壁紙市場 ~法人~
法人の場合最も多く利用されることが考えられるのが、アミューズメント、大型商業施設、多店舗展開の飲食店、小売店等の店舗設計、店舗改装の場です。
新しく設計・建設された建物もすでに建てられたところにテナントとして入った場合も両方とも店舗方針、企業コンセプトに見合った内装をチョイスされるところも増えているます。
法人に対してまず最大のアピールとなるのがコストの安さです。「内装を作る」場合、様々な資材を必要としますが、それを1枚の壁紙で対応できるデジタルプリント壁紙は、低コストであることも需要が増えているポイントにもなります。
他にも、広範囲でも短納期で対応ができるのも魅力の1つです。
その他では、オフィスビルのエレベーターホール、ホテルのロビー、病院やクリニック等、様々な場で壁紙の需要があることはもちろんですが、それぞれコンセプトがあっての壁紙材の選定を行いますので、そこにデジタルプリント壁紙の応用力の高さが入ることができれば、そのビルまるまる受注ということも達成できます。
それほど、ポテンシャルを秘めた印刷サービスなのです。
参入の注意点、ライバルとは
画期的なビジネスですが、注意点もあります。
壁紙というジャンルがゆえに「壁紙としての制限」を重要視しなければいけません。
そのため、場合によっては不燃性・難燃性についてはもちろん、接着剤(糊面)の環境や人体への影響(シックハウスなど)の把握、その他建築に関する法律の正しい知識とリスクヘッジが必要となります。
また壁紙を印刷できるラテックスプリンター等の大判プリンターの導入と言ったように設備投資もあるため参入の壁が厚くできてしまっています。
今現在、このデジタルプリント壁紙の業界へは、多数の会社が検討し、数社がすでに参入をしている状態です。印刷会社、看板屋、工務店、設計事務所、インテリアコーディネーター等、これまではあまりライバルとなりえなかった関係ですが、新しい開拓を行えば競合相手として成り立ちます。
次に素材の問題です。ここでいう素材は印刷する媒体ではなく、印刷するデータの事になります。まず第一に壁紙として耐えられる解像度かどうかです。A4やA3というレベルではなく、数㎡という範囲を覆うことになるので、それ相当の大きさのテクスチャーか写真の用意が必要となります。この確保の難しさも参入の壁となりうるそうです。
これらの壁が、難しさとして日本市場での1%未満という参入率で表れています。逆を言えば、7億㎡もあるのにだれも参入していない状態は、先に動くことでより高い収益性であるビジネスの占有権を獲得できるということになります。
当WEBサイトでもデジタルプリント壁紙に対応したラテックスプリンターや溶剤プリンターを取り扱っています。ぜひご参考にご覧ください。
壁紙以外の使い方、マーケット
デジタルプリント壁紙は、壁紙だけとしてのサービスではとどまらず、「面に貼る」というセオリーさえあれば、様々な展開が行えます。例えばそれが地面でも対象になります。
壁だけではなくガラスでも問題ありません。
そうなれば、壁という市場規模に留まらず、内装全般に対してさらに広い範囲の市場をターゲットにできます。
1つの技術で複数の展開ができるのです。
お客様に相談をしてみてください
このデジタルプリント壁紙が、壁紙の産業をスタートに建築業界に対してどれほど可能性があるのか、また、その他の用途としてもどれだけお客様の需要にお応えできるのか、お客様の中で相談ができる会社様がいたらぜひ1度相談をしてみてください。
積極的な情報交換と企画発案はお客様にとっても、ビジネスチャンスであることを伝える良い機会です。
また、そこに需要があれば今以上の利益体制でサービスを展開できます。
これまでのお付き合いがあれば更なる付加価値として企業としてのブランディングにも貢献をするはずです。
デジタルプリントのセミナーについて
当WEBサイト運営会社の株式会社フジテックスでは、これからのデジタルプリント壁紙の業界のビジネスとしての発展に貢献するため、デジタルプリント壁紙や業界に精通した外部講師としてお招きし、情報交換や収集の場として無料のセミナーを企画いたしました。
業界問わず、壁紙産業へ参入をお考えの方にぜひお越しいただきたいと考えております。
[ セミナー概要 ]
まとめ
デジタルプリント壁紙は、7億㎡という大市場にもかかわらず参入が僅かであるのは、まだまだ認知と浸透がされていないという事と、設備投資に対する難しさが問題と感じています。
ですが、その中に眠るビジネスチャンスは、先行して動く行動力によって手に入れることができる状態に今現在もあります。また競合も少ないため、価格競争に陥りにくく、収益性も維持することが出来ます。
本ブログを通し、数回に分けてこのデジタルプリント壁紙の産業とはどういったものか、またどういった展開が今後あるのか、業種別に考える参入の流れをご紹介してまいります。
幾分かに別ける分お越しいただくお手間がかかってしまいますが、お暇な時にでもご覧頂ければと思います。
ご拝読ありがとうございました。