多くの人が集まる物流センターのウイルス対策に「非接触型 温度センサー」

物流倉庫 ウイルス対策

新型コロナウイルスが与える物流業への影響

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、今年の春から夏にかけ、実店舗が相次いで営業休止を行った。長引く在宅勤務やおうち時間での「巣ごもり消費」の急増も、全年代における通販やECの利用を加速させている。家具やインテリアの通販サイト「ニトリネット」も例外ではない。

今回インタビューに応じていただいた株式会社ホームロジスティクスは、家具やインテリアなどの商品企画、製造、販売、物流までを一気通貫で行う株式会社ニトリの物流部門を担う。店舗の一部休業や在宅勤務の増加により、同社の通販サイト「ニトリネット」では、昨対と比べ今春は235%の売上増加がみられた。緊急事態宣言が解除された今もピークは留まらず、現在も発送センターは24時間稼働でまわしているという。

そこでホームロジスティクス様では、このような状況下でも従業員やセールスドライバーの方々に安心して働いてもらうため、発送センターや物流センターなど計15拠点へ、ウイルス対策としてフジテックスの非接触型温度センサーを導入いただいた。

物流業のウイルス対策、ポイントは「非接触化」の促進

物流センターから感染者が出てしまうと、最悪の場合営業停止になる。保健所からの許可が降りるまでは、何日も流通が止まった状態が続いてしまう。次期物流大綱では、物流業における「自動化」「省人化」に続き、ウイルスの感染拡大に伴い「非接触化」が今後のキーワードになると発表された。お客様へ荷物を届ける際の接触を回避した「置き配送」も、物流業における非接触化の取り組みの一つである。

今回導入いただいたスタンドタイプの非接触型温度センサーは、センターの出入りの際の「温度測定作業」における非接触化や省人化に貢献する。

▲ 関東DC(埼玉県白岡市)の出入り口に設置された「非接触型 温度センサー」

いままでのガンタイプ温度計では「密」「時間がかかる」「不正確」

ホームロジスティクス様の東日本通販発送センター(神奈川県川崎市)では、以前は出入り口に2名ほど協力会社従業員が配置され、ガンタイプの温度計で測定を行っていた。緊急事態宣言発令後、流通を止めるわけにもいかず、熱を測ることが感染確認として有効な手段だと知り、比較的安価で手に入りやすいガンタイプの温度計を導入したという。

しかし、ガンタイプの温度計の大きなデメリットとして「精度の低さ」が挙げられる。つまり、感染拡大防止の対策として使用するには非常にリスキーである。その他にも、温度測定を行う方の感染リスクや、一人一人の測定に時間がかかるため、出入り口が密な状態になってしまうことも懸念点されていた。

誤差±0.1℃、わずか0.5秒で温度測定。スタンドタイプで「密」を防ぐ

非接触型温度センサーはスタンドタイプのため、完全無人での測定や、温度測定の作業を徹底するためにセンサー付近に1名、協力会社従業員を配置するなど、発送センターや物流センターによって運用方法は様々だそうだ。

物流倉庫 ウイルス対策

▲ スタンドタイプの「非接触型 温度センサー」

東日本通販発送センターでは、いままで作業員2名で1日3回、各回1時間ほどの時間を要していたため、温度測定だけで6時間分のロスが発生していた。非接触型温度センサー導入後は、1名がセンサー付近に配置され、温度測定を行っているかの確認や、温度の異常が感知されたあとのフォローなどを行う。センサーはおよそ0.5秒で温度測定するため、作業の時間短縮や、人件費が削減された点を評価いただいている。

[誤差±0.1℃]非接触の温度センサー

人手不足が続く物流業、人材確保のために「ウイルス対策」が重要

ホームロジスティクス様の発送センターでは、オペレーションを行う大多数が人材派遣の方々だ。派遣社員が職場を選ぶ条件として、いまは「ウイルス対策がしっかり行われている」という点が最も重要視されているそうだ。このような状況の中でも、リモートワークが出来ない仕事のため、入り口に非接触型温度センサーが置いてあるだけでも安心して働ける、声に出せない不安を解消できた、というお声をいただいた。

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